Sprint BootのWebアプリで、HTTPのGETリクエストでクエリストリングを使ってクライアント側からサーバサイドへデータの受け渡しについて説明しています。Spring Bootの初心者・入門者の方は、参考にしてください。
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本記事では、Spring Bootのウェブアプリで、HTTPのGETリクエストでクエリストリングを使って、クライアント側からサーバサイドへのデータの受け渡しをやっていきます。
・開発環境やバージョンは以下の通りです。
OS:macOS Catalina(バージョン10.15.5)
->Webアプリ内の話なのでWindowsでも同じかと思います。
開発環境:Eclipse(Pleiades All in One、4.16(2020-06)、Java Full Edition版)
Spring Boot:バージョン2.7.5
Java:11
◾️Eclipse(Pleiades All in One、Java Full Edition版)
Eclipse(Pleiades All in One、Java Full Edition版)は、最初からEclipseの日本語化がされていますし、STS(Spring Tool Suite)やLombokなどの複数の有用なプラグインも入っていて設定済みなので、開発環境構築の手間が省けます。
Eclipseの導入については別ページに書いていますので、参考にしてください。
【Java初心者】Eclipse(Pleiades All in One)をインスールしてJava開発ができるようにする【macOS版】
クエリストリングについて簡単に説明しておきます。クエリストリング(クエリ文字列、リクエストパラメータ、URLパラメータ)とは、下のURLのように"?"以降に"key=value"という書式でいくつも"&"でつなぐ事で、URLリクエスト時に、クライアント側からサーバへデータを送信する事ができます。
https://it-jog.com/testquerystr?fruit=orange&animal=%E7%8C%AB
このURLは、"https://it-jog.com/testquerystr"にリクエストし、その際、fruitというキーで"orange"、animalというキーで"%E7%8C%AB"というデータを同時に送信しています。”%E7%8C%AB”は、日本語の"猫"をURLエンコーディングしています。
別ページで、EclipseでのSpring Bootプロジェクトのひな形の作成をして簡単なWebアプリ(Webサイト)の作成から実行までを説明していますので、そちらを参考にしてください。
Spring Boot3 + MySQL(MariaDB)のウェブ開発入門
Sprint Boot2で初めてのJavaのウェブアプリ開発(DB無しのWebサイト)
それでは、サーバサイドのコントローラクラスを作成します。こちらのページで作成したHelloControllerクラスに、"testquerystr"という新しいメソッドを追加します。
testquerystrメソッドを追加したHelloController.javaクラスのコードです(ここではhelloメソッドとtest2メソッドは関係ないので、無視して構いません。)
package com.example.demo.controllers;
import org.springframework.stereotype.Controller;
import org.springframework.ui.Model;
import org.springframework.web.bind.annotation.GetMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.RequestMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.RequestParam;
import org.springframework.web.bind.annotation.ResponseBody;
@Controller
public class HelloController {
@RequestMapping("/hello")
public String hello() {
return "hello";
}
@RequestMapping("/test2")
public String test2(Model model) {
model.addAttribute("data", "レスポンステスト");
model.addAttribute("data2", 100);
return "test2";
}
//今回追加したメソッド
//@RequestMapping("/testquerystr")
@GetMapping("/testquerystr")
@ResponseBody
public String testquerystr(@RequestParam String fruit, @RequestParam String animal ) {
String str = "";
str = str.concat("fruit is " + fruit + "<br>");
str = str.concat("animal is " + animal + "<br>");
return str;
}
}
URLのクエリストリングの文字列をサーバサイドで受け取るには、メソッドの引数に@RequestParamを使います。
また、クエリストリングのキーの名前とtestquerystrメソッド内で受け取る変数名が異なる場合、@RequestParamの引数にクエリストリングのキーの名前を指定する必要があります。
public String testquerystr(@RequestParam("fruit") String str1, @RequestParam("animal") String str2)
もちろん、@RequestParamの引数名とtestquerystrメソッド内で受け取る変数名が同じでも構いません。
public String testquerystr(@RequestParam("fruit") String fruit, @RequestParam("animal") String animal)
上の@RequestParamの使い方だと、URLのクエリストリングで"animal"や"fruit"の指定が必須です。指定しないと、エラーになります(恐らく、ブラウザに「Whitelabel Error Page」と表示されます)。
指定しなくてもエラーが出ないようにするには、@RequestParamの引数に"required = false"を指定する必要があります。
public String testquerystr(@RequestParam(required = false) String fruit, @RequestParam(required = false) String animal)
また、クエリストリングのデフォルト値を指定したい場合、@RequestParamの引数にdefaultValueを使います。
下のtestquerystrメソッドは、クエリストリングに"fruit"と"animal"がなかったら、変数fruitには"peach"、変数animalには"犬"が入ります。
public String testquerystr(@RequestParam(defaultValue = "peach") String fruit, @RequestParam(defaultValue = "犬") String animal)
@GetMappingアノテーション
あと、testquerystrメソッドのURLのマッピングは@GetMappingアノテーションを使っています。@GetMappingはGETリクエストのみ受ける事ができ、POSTリクエストはエラーになります。
@RequestMappingアノテーションは、GET・POST関係なくリクエストを受ける事ができますが、GETリクエストのみしか想定していない場合は、@GetMappingを使ったほうが良いと思います。
今回は、クライアント側で表示するためのhtmlファイルは必要ありません。
上のHelloControllerクラスのtestquerystrメソッドに@ResponseBodyアノテーションを付与しているため、戻り値の文字列がそのままブラウザに表示されます。
それでは、実際にSpring Bootウェブアプリを起動して、ブラウザで動作確認をします。アプリの起動方法については、こちらのページを参考にしてください。
アプリを起動したら、ブラウザで表示確認をしてみましょう。
HelloControllerクラスのtestquerystrメソッドに@RequestMapping("/testquerystr")アノテーションを付与しましたので、アクセスするurlは「http://localhost:8080/testquerystr?fruit=orange&animal=%E7%8C%AB」です("?"以降のクエリストリングは自由に変更して試してください)。
"fruit is orange"、"animal is 猫"の2行が表示されれば正常に動作しています。
今回はSpring BootのWebアプリで、HTTPのGETリクエストでのデータの受け渡しについて説明しました。
POSTリクエストについては別ページで説明していますので、そちらを参考にしてください。
【Sprint Boot2】POSTリクエストでクライアント側からサーバサイドへデータ送信
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