macOS版のJava開発のEclipse(Pleiades All in One)をダウンロードとインストールをして、Hello worldを出力するJavaプロジェクトを作成・実行するまでをやっています。初めてEclipseでJava開発環境を構築したい入門者・初心者の方は、参考にしてください。
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macOSにJavaの統合開発環境のEclipseをダウンロード&インストールしたので、本記事ではその時にやった事を書いています。
インストールしたEclipseは、Pleiades All in One Java Full Edition版です。
Pleiades All in One Java Full Edition版は、最初からEclipseの日本語化がされていますし、いくつかのバージョンのJavaが付属しているし、STS(Spring Tool Suite)やLombokなどのよく使用される複数の有用なプラグインも入っていて設定済みなので、Spring(Spring Boot)などのJavaプログラミング開発をしたい時も開発環境構築の手間が省けて便利です。
■Pleiades All in OneとSTS(Spring Tool Suite)
Pleiades All in One Java Full EditionのEclipse以外にも、Spring Tools 4 for Eclipse(STS)というSpring公式のEclipseがあります。
(*Spring Tools 4のサイトを見ると、Eclipseベースだけでなく、Visual Studio Code(VSCode)ベースの物も公開されていますね(2023/10/4時点))。
Pleiades All in OneとSTSはどちらも同じEclipseをベースにしているJava開発環境で、フリーのオープンソースなので無料で使えます。
この2つのEclipseの違いは、Eclipse STSの方が機能がシンプルで、JavaフレームワークのSpring(Spring Boot)のプログラミング開発環境に特化したEclipseです。ただ何か機能を追加したい場合は別途プラグインをインストールしていく必要があるので、少し手前を感じる事はあると思います。
Pleiades All in One Java Full EditionはデフォルトでSTSプラグインは入っているので、当然Spring開発もできます。私も主にSpring Bootの開発をしたくてPleiades All in One Java Full Edition版のEclipseをインストールしました。
また、Pleiades All in OneはSTSだけでなく、その他の基本的な機能も入っているので、特に追加でプラグインをインストールする必要なく初期設定のまますぐにJavaプログラミング開発を始められるから、JavaやEclipseの未経験者・入門者・初心者や、Java開発を早く始めたい人にとってはPleiades All in Oneの方が良いかもしれません。
Pleiades All in One Java Full EditionとEclipse STSの違いについては、下のサイトが機能の概要をマトリックスで比較していて解りやすいです。
開発環境構築 Eclipse STS ダウンロード
バージョンは以下の通りです。
OS:macOS Catalina(バージョン10.15.5)
インストールするEclipse:Pleiades All in One Java Full Edition版
まず、MergeDoc Projectのサイトへ行って、最新安定版のPleiades All in Oneをダウンロードしましょう。
(2020/8/28時点の最新版はEclipse 2020、2023/10/4時点の最新版はEclipse 2023です。)
■Eclipse 2023の場合
Eclipse2023にはJDK(JRE)のバージョン8,11,17,21が付属されているっぽい(2023/10/4時点)。この4つのバージョンはどれもLTS(Long Term Support、長期サポート版)。JDKの最新安定版のJDK21(Java21)が入っているのは早くて嬉しい。
Eclipse 2023を選択すると、各言語とOS(Windows,Mac)のPleiades All in Oneがダウンロードできるページに移動します。
Javaの開発環境が欲しいなら、OS環境に合ったFull EditionのJavaのDownloadを選択してダウンロードしましょう。
ダウンロードするファイル(pleiades-2020-06-java-mac-jre_20200702.dmg)は容量が1.3GBあるので、環境によってはちょっと時間がかかると思います。
■Eclipse 2020の場合
Eclipse 2020を選択すると、ダウンロードするPleiadesの選択画面へ移動するので、JavaのMac 64bitのFull Edition版をDownloadボタンを選択してダウンロードします。
以下の説明はEclipseのバージョン2020の説明ですが、最新版のEclipse 2023でも同じ流れでできると思います。
ダウンロードが完了したらdmgファイルを開いて、Eclipseの実行ファイル(Eclipse_2020-06.app)をApplicationsフォルダに移します。
これだけでMac環境へのEclipse(Pleiades all in one)インストールは完了なので、Eclipseを起動できる環境ができました。
起動はApplicationsフォルダかSpotlightのどちらでもできると思います。
ただ、私の環境ではSpotlightで初回起動時に「開発元を検証できないため開けません」というエラー画面が出ました。
この起動時エラーが出た場合、とりあえずキャンセルボタンを押して一旦終了します。そして「システム環境設定」->「セキュリティとプライバシー」を開きます。そして、「このまま開く」ボタンを押します。
「このまま開く」ボタンを押すと、「Eclipse_2020-06.appの開発元を確認できません。開いてもよろしいですか?」というダイアログが表示されますので、開くボタンを押します。
Eclipseの起動が始まります。途中、ワークスペースのディレクトリ指定ダイアログが出ますが、起動ボタンを押します(ディレクトリを変更したい場合は変更してください)
Eclipseが起動しました。Eclipse初回起動時の初期画面です。Pleiadesなので、すでに日本語化されています。
せっかくEclipseをインストールしましたので、Javaプロジェクトを作成し、Hello worldを出力するJavaプログラムを書き、実行してHello worldを出力するところまでやってみます。
「パッケージ・エクスプローラ」タブから「Javaプロジェクトの作成」を選択します。
Javaプロジェクトの作成画面が開きますので、適当なプロジェクト名を入力し、完了ボタンを押します。ここではプロジェクト名はtestProjectにしました。JREの実行環境などは、デフォルト(JavaSE-11)のままです。
module-info.javaの作成という画面が出ますので、作成しないを選択します。
これでパッケージ・エクスプローラにtestProjectというJavaプロジェクトが作成できました。
次に、Hello worldを出力するJavaクラスファイルを作成します。作成したtestProjectというJavaプロジェクトの中にsrcフォルダがありますので、srcフォルダを右クリック->新規->クラスを選択します。
新規Javaクラスという画面が出ますので、名前欄にクラス名を入力します(1文字は大文字)。どのメソッド・スタブを作成しますか?は、public static void main(String[] args)にチェックを入れ、完了ボタンを押します。ここではクラス名はHelloWorldにしました。
HelloWorld.javaというJavaクラスファイルができたので、"Hello world"を出力するJavaコードを書きます。
package testProject;
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
// TODO 自動生成されたメソッド・スタブ
System.out.println("Hello, world.");
}
}
それでは"Hello world"を出力するHelloWolrdクラスを実行します。実行するには、Eclipseの上部にある緑色の矢印の実行ボタンを押します(もしくは、作成したHelloWorld.javaファイルを右クリック->実行->Javaアプリケーションを選択します)。
すると、コンパイルと実行がされ、左下のコンソールタブ上に「Hello world.」と出力されます。
以上、EclipseでJavaプロジェクトの作成、Javaクラスファイルの作成、"Hello world"を出力するJavaソースコードの編集と実行までをやってみました。
これで、色々とJavaプログラミングをして試したり学習する環境が整いました。また、EclipseはJavaプログラミングをする上で便利な機能が多々ありますから、どんどん活用してみてください。
インストールしたEclipseの簡単な設定ファイルのeclipse.iniはこのパスにあります。(自分の環境の場合。バージョンやディストリビューションの違いによってパスも少し違うと思う。)
/Applications/Eclipse_2020-06.app/Contents/Eclipse/eclipse.ini
eclipse.iniファイル内で設定しているオプションは色々ありますが、例えば、vmオプションで使用しているJava(JRE,JVM)のパス、-Xmsと-Xmxオプションでメモリ使用量などの設定ができます。
$ cat /Applications/Eclipse_2020-06.app/Contents/Eclipse/eclipse.ini
-vm
/Applications/Eclipse_2020-06.app/Contents/java/11/Home/bin
〜
-Xms1g
-Xmx2g
〜
EclipseでJava開発すると結構メモリ量を使用するので動作が重く・遅くなる事があります。eclipse.iniでメモリ調整してスピードアップ・軽くしたい場合は、別ページで詳細を書いているので参考にしてみてください。
Eclipse(Pleiades)の動作が重い(遅い)ので軽くする ~ ヒープメモリの調整とか【macOS】
また、インストールしたPleiades All in OneのEclipseにはJavaがバンドルされていますが、Javaが入っているパスはこちらです。
$ ls /Applications/Eclipse_2020-06.app/Contents/java/
11 14 6 7 8
自分の環境ではJava(JDK)のバージョンは6~14まで入っているみたいです。なので、この中でLTS(長期サポート安定版)の最新バージョンはJava11ですね。
2023/10/4時点のEclipseのバージョン2023なら、Java(JDK)のバージョン17や21も入っているかもです。
ちなみに例えばJava11のディレクトリを見るとこんな感じなので、JDK(JRE)はAdoptOpenJDK11を使用している事がわかります。
$ ls /Applications/Eclipse_2020-06.app/Contents/java/11
AdoptOpenJDK (build 11.0.7+10) Info.plist _CodeSignature
Home MacOS
上の方でも少し書きましたが、今回インストールしたEclipse(Pleiades All in One Java Full Edition版)にはいくつかのバージョンのJavaがバンドルされています。なので、EclipseでJava関連のプロジェクトを作成して開発する場合、特に別途Java(JDK・JRE)をインストールする事なく、そのバンドルされているJavaを使う事ができます。
ただ、新バージョンのOpenJDKがリリースされて、そのOpenJDKをOSにインストールして、EclipseのJava関連のプロジェクトでもその最新版のOpenJDKを使いたい場合は簡単な設定が必要です。
別ページで、EclipseのJavaプロジェクトで使用するJDK(Java)の設定方法について説明しているので参考にしてください。
EclipseのJavaプロジェクトで使うJDK(Java)を新規追加して設定する
今回インストールしたEclipseはPleiades All in Oneで最初からPleiadesプラグインが入っているので日本語ですが、Pleiadesプラグインを無効にする事で英語表示にする事ができます。
日本語表示を英語表示にしようとする人はあまりいないと思いますが、別ページで設定方法について書いていますので、もしよければ参考にしてください。
日本語版のEclipse(Pleiades All in One)を英語表示にする
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